以前、こちらの記事(タイトル:時計修理/磁気抜き)で『時計の部品が磁気を帯びて磁石になってしまい、精度不良の原因になる』と書きました。
実際に部品が磁気を帯びた状態をご覧下さい。
部品同士が引き合い、くっついています。
これが精度不良の原因となります。
磁気の影響を受けないためには「磁気に近づけなければ良い=磁界に入れなければ良い」のですが、磁界は目に見えないため、よく分からないという方が多いかと思います。
磁界についてはSEIKOさんのサイトが非常に参考になりますのでご紹介いたします。
SEIKO『磁気製品から離そう』
密着状態、5cm離れた状態、10cm離れた状態の磁界の強さについて公開なさっています。
腕時計をパソコンやスマホの上に置いたおしゃれな画像を見かけることがあります。とても素敵だと思いますが、アンティークウォッチでは厳禁です。
また、財布やスマホ、MP3プレイヤー等と一緒に腕時計を入れるトレイ等のご使用も、アンティークウォッチではお控えください。
現代の生活では磁気を完全に避けることは不可能ですが、『電気を使うものと磁石には近づけない』ことをご留意ください。
ご自身でも、方位磁石の「磁気がある場所では針が安定しない」という性質を用いて磁界を測定できます。電気製品に方位磁石を近づけると、磁気があるところから針が動き出します。その範囲には時計を近づけないという目安になりますので、ぜひお試しください。測定される際は横だけでなく上下もご確認いただくと、より安心です。
長くご愛用いただくために、どうかご注意くださいませ。