英国のアンティークウォッチを代表する『J.W.ベンソン』と『スミス』の、そっくりなモデルをご紹介いたします。こちらのスミスは大変レアなモデルなので、このようにベンソンと並べて愛でられるのが夢のようです。眼福至極にございます。
一致点と相違点についてご説明します。
■一致点
・製造国:MADE IN ENGLAND
・製造年代:1950年代
・ケース素材:9K金無垢
・ケースサイズ:横:約30mm(竜頭含まず) 縦:約39mm ラグ:約16mm
■相違点
・インデックス
基本デザインはローマンインデックスです。
J.W.ベンソンは飛び数字+クサビインデックス。
スミスは全数字です。
・針
形状は同じですが太さが違います。スミスの方が細めです。
・ムーブメント
どちらもスミス社製です。
J.W.ベンソンの方が高級機種です。16石のムーブメントを搭載しています。
スミスは15石のムーブメントです。
・ケース
どちらもデニソンケースです。
J.W.ベンソンの刻印は「A.L.D」のみです。これはデニソン社のメーカーズマーク(ホールマーク)です。
スミスの刻印は「DENNISON」と「A.L.D」です。
■希少性について
J.W.ベンソンもスミスも現存しないブランドです。
J.W.ベンソンは王室御用達の高級ジュエリーブランドでした。そのため当時の流通数が少ないようです。
スミスはJ.W.ベンソンより庶民派のウォッチメーカーです。おなじみのスミス・デラックスは、イギリス国鉄が社員の勤続45周年の記念品として贈呈していたので、流通数は多めです。
当時の流通数の違いが現在の流通数(=希少性)に影響しており、一般的な話ですとJ.W.ベンソンの方が格や希少性に勝ります。ですが、今回ご紹介したスミス・デラックスのローマンインデックスのモデルは、大変レアです。今回の個体の限っては、希少性はスミスに軍配が上がります。
どちらを選ぶか、迷ってしまいますね。