IWC 竜頭の魚マークについて

古いIWCの竜頭には魚のマークが入ったものがあります。

魚マークの竜頭は防水時計の証として使用されていたもので愛好家に人気がありますが、すでに生産中止になっており現行品には使用されていません。

魚マークの入りのモデルをIWCにメンテナンスに出すと、現行品のIWCロゴの竜頭に交換されることが多いとのこと。古い竜頭は防水性が落ちているので、その改善のために技術者の判断で行われるとのことです。

時計を長く愛用するためにダメージの原因を排除するというのは、時計メーカーとしては正しい判断なのだと思います。
とは言いましても、魚マークに愛着のある方(もちろん私もです)にとっては少し寂しい話ですね。しかも交換された古い竜頭は没収されてしまいます。寂しさ増幅ですね。

そんなことで数が減ってきている魚マークの竜頭ですが、年代によって2種類あります。

新しい魚マークは可愛いらしい一筆書きです。スイミーのよう。

IWC 竜頭 魚マーク*新しいと言ってもこちらは40年前の個体です。

古いほうの魚マークはリアルです。ヒレまであります。古代魚のよう。

IWC リュウズ リアル魚*古いほうを「リアル魚」と呼んで区別します。

出来ることならメンテナンスの際にも魚マークの竜頭は残して欲しいと思いますが、竜頭の劣化のために時計自体がダメになってしまうのは本末転倒です。非常に悩ましい問題ですが、どちらを選ぶかはオーナー次第です。正解はないのだと思います。

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今回、魚マークの竜頭を撮影するために使用した個体もコレクションです。

新しい魚マークをつけているのは、こちら。
IWC シャフハウゼン

リアル魚マークの竜頭をつけているのは、こちら。

オールドインターxTURLER(チューラー) ダブルネームスイス チューリッヒの老舗高級時計宝飾店TURLER(チューラー)とのダブルネームです。